理学療法士が教える! 腰が痛い40〜50代が毎日やるべき3分間リハトレ【2】実践編
前回の中高年に多い腰痛の要因について、日傳宗平(理学療法士)先生にお話を伺いました。
腰痛の症状は個々人で異なるので、腰に痛みが出たら、自己判断せずにまずは必ず医師の診断を仰ぎ、どんなタイプの腰痛なのか見極めることが大切です。
そのうえで、今回は、一般的な腰痛に悩む40〜50代が毎日自宅でできるリハトレ(=リハビリトレーニング&ストレッチ)を日傳さんに伝授してもらいます。
まず、腰痛対策の運動の大前提として。
「腰周りの筋肉をつけ、かつ、やわらかくすることで腰への負担を軽減させるのが目的です。ただし、足の痺れが伴うような重篤な腰痛の場合は、症状を悪化させてしまう危険性もあるので無理は禁物。必ず医師のアドバイスを受けながら行ってください」
では、さっそく腰痛対策のリハトレを開始しましょう!
1・自宅で腰部の筋肉をつける運動をする!
①まずは、下の図のように四つん這いになります。背中が丸まらないように腹筋に力を入れておきましょう。
② 四つ這いの姿勢から、骨盤および背骨をひねらないよう意識して、下の図のように片足を伸ばします。足を伸ばしたまま5秒キープ。
③ 次に反対の足も同様に行います。これを交互に10回行ってください。
◎POINT:腰の真ん中とおなかに力が入っていることを意識しましょう。
2・仕事中には、正しい姿勢で腹圧を高めよう!
仕事でパソコン作業が多い人は、どうしても姿勢が悪くなりがちです。これも腰痛の要因になりますから、まずは良い姿勢を心がけることです。
下の図が良い姿勢です。背筋が伸びていて、腹圧が入っている状態です。この状態を保つためにも腰部に筋肉がしっかりあることが大事です。
一方、悪い姿勢が下の図です。背筋が曲がり、腹圧が抜けている状態です。最初は良い姿勢を保とうとしても、腰部に筋肉がないと、次第にこの悪い姿勢になってしまいます。これが腰痛の要因になります。
筋力が低下している状態で良い姿勢をキープし続けるのは難しいので、下の図のように最初は椅子の背にクッションを挟むなどしてもOKです。
自宅での腰部筋トレと合わせて、このような着座姿勢を保つように心がけてください。
(取材・文◎田代智久)
日傳宗平(ひづた・そうへい)理学療法士 JSPO-AT DVTMインストラクター。岡山県・長谷川紀念病院に勤務。