膝痛の中高年にオススメ!超高性能「中敷き」をオーダーメイドしたらウォーキングもジョグもすこぶる快適!
いざ、オーダーメイドで中敷きを作成
というわけで、前置きが長くなりましたが、いざオーダーメイド中敷きを作ってもらいます。といっても、何日も待つ必要はありません。型をとって細かく調整しても20分程度で完成します。オーダーメイドなのに、このスピードは嬉しいですね。
まずはオーダーメイド専用の高い椅子に座り、足をぶらんとした無荷重の状態で中敷きを作り始めます。
「世のほとんどの中敷きは、義足を作る時の考え方に基づいており、立った状態で型をとるタイプ。しかしそれでは体重がかかって潰れた状態の足が基準になってしまいます。うちでは足を宙に浮かせて、本来の足の形状をもとに中敷きを作るんです」と照井さん。
今回は、照井さんの勧めで「ビュートラル」というタイプのインソールを作ることに。これは骨格の歪みを補正し、足の痛みを軽減、美しい姿勢に導くことを目的とした、万能タイプのインソールです。
「我々の中敷きの考え方としては、足首とかかとの骨を正しい骨格に戻してあげる、というのが目的。型をとる際もそのあたりによりフォーカスしていて、指先あたりは自由に動くように作ります」
インソールは三層構造。一番下に、足の中間部分(中足骨)を正しい位置に収める「スタビライザー」、適度な弾力で土踏まずを支える「コルク」、最上部に実際に足を置く「トップシート」。この3アイテムから成ります。
まず、樹脂でできた「スタビライザー」と「コルク」を専用のマシンで加熱します。
というわけで、あっという間にできたオーダーメイド中敷き。その場で完成して履いて帰れるって、スゴいですね。
「インソールが入ると、普段とは違う足の使い方になるので、最初の2〜3週間は違和感を感じると思います。人によってはふくらはぎに筋肉痛が出たり、足が蒸れたりすることも。でも、それは歪んだ骨格を本来の位置に戻す過程の好転反応なので、心配いりませんよ」と照井さん。
なお、「足道楽」でインソールを作ると、その後の足と中敷きの状態をチェックするため、無料で1カ月後と3カ月後に定期検診を行ってくれます。本当にお客さんの足のことを考えてるんだな、というのがひしひしと伝わってきます。
照井さんたちにお礼を言って店を後にして、そのまま長い商店街をウロウロと歩き回ったのですが、確かに最初はけっこう違和感がありました。土踏まずが絶えず持ち上げられているようで、一歩ずつ踏み出す自らの足を、否が応でも意識することに。翌日は、照井さんの言葉通り、ふくらはぎが軽い筋肉痛になっていました。
その後も毎日、インソールを履いてあちこち歩き回っていましたが、1週間ほどで、ほぼ違和感がなくなりました。靴を脱いで裸足で立っても、以前より土踏まず部分が持ち上がり、小指がきちんと接地しているような気がします。
で、2週間後、ランニングシューズにオーダーメイド中敷きを入れて、いざ走ってみることに。結果はと言えば、まったく膝に問題なし! ランは着地時の衝撃が大きいので、歩行時に比べてインソールの形状にやや違和感は感じますが、ジョギング程度なら十分です。というか、膝痛が出ないなら、一生これでいいかも。うーん、作ってよかった!
というわけで、膝痛はもちろん、扁平足、外反母趾、腰痛、疲れやすさなどに悩んでいる方は、病院を受診した後に、ぜひ「中敷き」にもこだわってみてください。きっと世界が変わると思いますよ。
(取材・文◎裃トオル)
- 取材協力
足道楽 南阿佐ヶ谷店
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