コラム 2021.12.01

医学博士・本多京子さんに訊く、シニア世代の「運動器を守る食事」のQ&A

食事でビタミンDを効率よく摂るには?

Q3. 日本人の食事摂取基準が5年ごとに改訂されていますが、昨年発表された資料によれば、ビタミンDの摂取量が増加しているそうです。その一方で、骨粗鬆症の患者さんのビタミンD不足が問題になっています。どうすれば効果的にビタミンDを摂れるでしょうか?

 ビタミンDを効率的に摂取するには、「魚」と「ちょい干しキノコ」、「日光浴」が大事です。しいたけには、骨を丈夫にするプロビタミンD(ビタミンDの前駆物質)が豊富に含まれているし、えのきだけは抗酸化作用を持っています。しめじは旨味成分が強い。キノコごとに個性があるので、数種を組み合わせて使うのがオススメ。日光浴は簡単ですね。明るい時間に買い物に行けばビタミンDが体内で作れます。最近は食事作りが面倒というシニア世代が増えていますが、すごくもったいないこと。料理は「筋活」「骨活」「脳活」につながっています。ぜひ前向きに楽しみながら料理してください。

(取材・文◎田代智久)

お話を伺った人

本多京子さん

ほんだ・きょうこ/管理栄養士・医学博士。東京都生まれ。実践女子大学家政学部食物学科卒業。東京医科大学で医学博士号を取得。83年より日本体育大学では「子供の食と栄養」を35年間担当。92年からは読売巨人軍の選手の栄養指導やメニュー作成にも携わる。NHK「きょうの料理」など、テレビや雑誌メディアで健康と栄養に関するアドバイスやレシピを多数発信。著書は60冊を越える。近著に『シニア世代の食材冷凍術』(講談社)がある。

 

 

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