疾患ナビ 2023.09.29

腰の痛みやしびれの原因は、じつは加齢による背骨の衰え。その解決策とは?

体を支え手足を動かす大切な「背骨」(脊椎脊髄)

 背骨といえば、首からお尻まで続く大きな骨。体を支える大きな骨ですね。美しい姿勢、正しい姿勢は、この背骨(脊椎)が理想的な形状になっているといわれますが、皆さんはどうですか?

 ご存知のように、背骨は姿勢の問題だけでなく、人間の活動自体に重大な役割をしています。ひとたび背骨=脊椎・脊髄にトラブルが起きれば、自由に動けなくなります。

 背骨のトラブルにはいろいろありますが、自由に動けなくなるといえば、事故による「脊髄損傷」。事故で脊椎に大きな力が加わり、骨折や脱臼を起こすと、脊椎の中の脊髄が変形したり、部分的に切れたりしてしまうことがあります。「脊髄」は脳からの手足への信号を伝える役割があり、傷つくことによって、この信号がうまく伝えることができなくなります。これがしびれや麻痺、動かすことができないなどの症状となるのです。

 背骨のトラブルは、事故だけではありません。じつは、歳をとると誰しも、少しずつ脊椎(椎骨や椎間板)に変性が起きてきます。その変性の状態によって、さまざまなトラブルが起きてくることがあるのです。なかでも中高年に多いとされる病気は、次の3つ。

・腰部椎間板ヘルニア

・腰部すべり症

・腰部脊柱管狭窄症

 みなさんも耳にしたことがある病名ではないでしょうか。この名称からわかるように、加齢による背骨のトラブルは、「腰」の部分の脊椎の変性がとても多いのです。たとえば、腰部の部分の脊椎にトゲができたり、椎間板が潰れたりなど。こうした変性により、主に出てくる症状は、「坐骨神経痛(お尻・太もも・ふくらはぎの裏を走る坐骨神経の痛み)、「足のしびれ」、「痛みが強くて歩けなくなる」などなど。こうした症状を抱えていると、動くことがとても億劫になり、思うように外出もできなくなります。

では、こうした加齢による脊椎の変性は、どうしたら予防ができるのでしょうか。

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