理学療法士が教える!膝が痛い&膝が伸びない40〜50代が絶対やるべき3分リハトレ【1】膝の可動域を保つ
運動する人も、しない人も「膝が痛い」という中高年が多いようです。今は痛くないというアナタも、実は危険。ちなみにまっすぐ立ってみて、膝の後ろがピンと伸びていますか? または足を伸ばして床に座ってみて、膝がピンと伸びますか? 「あれ? 伸ばそうとしてもちゃんと伸びない」という人。じつは、膝の可動域が狭くなって、膝に負担がかかりっぱなしの状態なんです。そこで、「膝が痛い」とお嘆きのアナタ。または膝が伸びにくいアナタ。ぜひ、医療専門家の福原隆志先生(理学療法士)が教えてくれるリハトレを始めてみてください。
レッスン1 曲がった膝を伸ばす!
膝の痛みに悩まされているシニア層は多いと思います。中高年世代に多い膝痛は、主に「変形性膝関節症」、「半月板損傷」、「膝靭帯損傷」、「その他(関節リウマチや偽痛風)」などです。
この中で圧倒的に多いのは、変形性膝関節症。膝の軟骨の老化、擦り減りにより、膝に痛みが出ます。国民の4人に1人がかかっていると言われ、高齢になるほど罹患率が高まる、まさに国民病です。
初期症状は歩き始めに痛い、階段の上り・下りで痛い、長く歩くと痛いが、休むと治る、正座ができない、立ち仕事ができないなど。
「加齢とともに膝の関節はどうしても変形していきます。しかし日常的に体を上手く使ったり、正しい姿勢を維持することで、変形が起きたとしても、痛みなく無事に過ごせるようになります」と言うのは、リハビリのプロである理学療法士・福原隆志先生。
そこで今回は、膝痛に悩まされる40〜50代が、毎日自宅でできるリハトレ(=リハビリトレーニング&ストレッチ)を福原先生に伝授してもらいます。先生によれば、膝のトレーニングで重要なのは「ストレッチ」と「筋力強化」の2つ。
「ストレッチで膝と股関節の可動域を増やしつつ、脚の筋肉をつけるのがポイント。ストレッチで膝の伸びを維持、そして大腿四頭筋・内側広筋の筋力を強化することで、膝の曲げ伸ばしをスムーズにすると、姿勢が整ってきて、膝に痛みが出にくくなります」
そして狙うべき部位とその理由は次の4つ。理解してストレッチと筋力強化を行うと、漫然と行うよりはるかに効果がありますので、ぜひ頭に入れておいてください。
課題(1)膝の可動域を保つ
課題(2)脚の筋力(おもに大腿四頭筋・内側広筋)を保つ
課題(3)股関節・骨盤周囲の可動域を保つ(おもに大殿筋、中殿筋、腸腰筋)
課題(4)股関節・骨盤周囲の筋力を強化する(おもに中殿筋・腹筋群)
この課題(1)〜(4)を常に心がけ、リハトレすることで、膝の痛みが緩和されます。ぜひやっていきましょう。
では、1日目は、課題(1)「膝の可動域を保つ」リハトレを紹介します!