あなたの肩の痛みの原因は? 中高年・シニア世代に多い「肩の不調とその原因」3選
肩こりや首こり、はたまた肩周辺の痛み。こうした肩の不調は、日本人に最も多い愁訴と言われています。その原因は、まだ明らかになっていないことも多いのですが、特に中高年・シニア世代に多い肩こりの原因は以下の3つが考えられます。
(1)五十肩(肩関節周囲炎)
肩関節の構造には問題ないが、関節周囲の筋肉や腱などに炎症が起き、何もしていなくてもズキズキと痛む、腕を挙げられないなど「可動域制限」が生じた状態。周辺の筋肉が弱って連動ができず、1カ所だけを酷使することで起こります。英語では「フローズンショルダー」。
【原因】肩関節周りの肩甲上腕関節の酷使。また、加齢による筋肉量の低下・硬化によっても起こるほか、姿勢の悪さも遠因に。また、投球動作の多い野球選手などの場合は、年齢にかかわらず使い過ぎで起きます。
(2)肩腱板損傷
これを五十肩だと思っている人も多いが、違います。上腕骨頭を関節窩に収める働きのある4つのインナーマッスル(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)の腱から構成される「腱板」が損傷し、腕を上げる際に力が入らなかったり、肩に痛みを感じたりします。エコーやMRIを受けると一発でわかりますが、腕を上げた時に骨がぶつかる感じがあったらこれの可能性が高いです。
【原因】事故、または使いすぎ。腱板が切れていても本人が気づかないパターンも。
【3】肩こり
肩を中心に首から背中まで、広い範囲にわたり「張りやこわばり」を感じる状態。首の後ろから肩・背中にかけてつながっている僧帽筋という筋肉が影響している場合がほとんど。無視されやすいけれど、これがすべての不調の始まり!
【原因】長時間同じ姿勢を取り続けたり、猫背や前かがみ等の姿勢不良・運動不足などの影響
このように中高年・シニア層に多い肩の不調には原因がいくつか考えられます。
こうした肩の不調を軽減させるために、医療従事者である理学療法士に「肩こりに効く1日10分ストレッチを教えてもらいました。(続く)