健康長寿は朝ごはんから。ニッポンの朝ごはんがすごい理由とは?
スポーツ選手はもちろん老若男女誰しもが意識して摂るべき栄養素の1つが、「たんぱく質」です。 ここ数年前から、“サラダチキン”ブームがあったように、今や、たんぱく質を積極的に摂ることは、体作りの常識となりました。しかし、現代人は、たんぱく質を積極的に食べているようで、案外、そうでもないんです。
厚労省の国民栄養調査(2013年)によれば、現代の日本人のタンパク質摂取量の平均は、なんと、戦後の1950年と同じ水準で、1日の平均65~70g程度。食糧難の時代と同じなんて、驚きですよね。
ちなみに大人は、1日にたんぱく質を「体重(kg)×1.5〜2」g摂るのが理想。60kgの人なら90〜120g。サラダチキンを1個丸ごと食べても22g程度ですから、必要量摂るのはかなり意識しておかないといけないんです。
その要因と言われるのが、現代の日本人の多忙さです。
朝食や昼食抜き。はたまたコーヒーや麺類といった単品で済ませている。3食中の2食を疎かにすれば、1日のたんぱく質摂取量はあっという間に不足します。
また、もう1つの要因が、ダイエット志向です。
良質なたんぱく質である肉類は、焼肉、焼き鳥、からあげ、トンカツなど、油を使う料理が多く、脂質やカロリーが気になる人にとっては、つい避けてしまうのも要因だとか。
たんぱく質が不足すれば、細胞レベルでダメージ
「代謝が悪くなる」「筋肉量が落ちる」だけでなく、「頭の働き」「体の動き」も鈍くなります。その結果、肌荒れ、肥満といった見た目はもちろん内臓内部も、すべて老化が加速するんです。
毎日、たんぱく質は必要量を摂らないとダメ、というわけ。
たんぱく質をきちんと摂るために、もっとも大事なこと。それは朝ごはんを食べることなんです。しかも日本人の和朝食がベスト!
たとえば、定番の和朝食メニューを見てみると、
豆腐の味噌汁(4)、焼き魚(22.5)、納豆(7.4)、玉子焼き(12.4)、ごはん(5.0)
( )の数字はたんぱく質の量(g)です。これだけで、なんと50g超えているんです。
日本の朝食は、ごはんを中心に、魚や卵、大豆類といった動物性、植物性のたんぱく質を複数摂りやすく、それでいて脂質が低めに抑えられるのが最大の特徴。
もちろん、朝食ではなくて、こうした和定食を昼食や夜ごはんにしてもOK。
ぜひ、ニッポンの朝ごはんのメニューを見直して、積極的に食べるように心がけてみて下さい。